エリア別マンション売却

代官山のマンション売却相場と、街が今の形になった背景

現在の代官山アドレスがある場所には、1927年から1928年にかけて建てられた同潤会代官山アパートがありました。

その後、1980年代から建替えに向けた検討が始まり、2000年8月に現在の代官山アドレスが完成しています。

代官山では、駅前の大規模な再開発だけでなく、旧山手通り沿いの街並みを守るルールや、渋谷方面へ続く道路の整備も現在の街の形に関わっています。

渋谷区の中古マンション価格を長期で振り返る

ここで掲載しているのは、代官山だけではなく、渋谷区全体の中古マンション成約㎡単価です。

2002年度は67.06万円/㎡、2025年度は220.47万円/㎡となっています。

直近の価格上昇は皆さまもご認識の通りですが、24年間ずっと上昇してきたわけではありません。

2007年度には93.20万円/㎡まで上昇したあと、2011年度には74.10万円/㎡まで下がっています。

現在は20年以上の中でも高い水準ですが、過去には価格が下がった時期もありました。

渋谷区 中古マンション成約㎡単価の推移|2002〜2025年度
渋谷区の中古マンション成約平方メートル単価の推移2002年度の67.06万円から2025年度の220.47万円まで、24年度分の成約平方メートル単価を示す折れ線グラフです。60100140180220万円/㎡67.06200293.20200774.10201193.492014119.092020220.472025年度渋谷区の中古マンション成約平方メートル単価の推移2002年度から2025年度まで24年度分の成約平方メートル単価を示す折れ線グラフです。60140220万円/㎡67.06200293.492014220.472025年度
  • 2002年度:67.06万円/㎡
  • 2003年度:65.99万円/㎡
  • 2004年度:69.13万円/㎡
  • 2005年度:71.68万円/㎡
  • 2006年度:75.66万円/㎡
  • 2007年度:93.20万円/㎡
  • 2008年度:84.00万円/㎡
  • 2009年度:79.25万円/㎡
  • 2010年度:80.96万円/㎡
  • 2011年度:74.10万円/㎡
  • 2012年度:74.19万円/㎡
  • 2013年度:78.44万円/㎡
  • 2014年度:93.49万円/㎡
  • 2015年度:97.27万円/㎡
  • 2016年度:102.22万円/㎡
  • 2017年度:104.30万円/㎡
  • 2018年度:107.58万円/㎡
  • 2019年度:112.62万円/㎡
  • 2020年度:119.09万円/㎡
  • 2021年度:137.09万円/㎡
  • 2022年度:153.67万円/㎡
  • 2023年度:163.52万円/㎡
  • 2024年度:187.48万円/㎡
  • 2025年度:220.47万円/㎡

出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「中古マンションの区市町村別成約状況」。渋谷区全体の中古マンション成約データです。年度によって成約したマンションの築年、面積、立地などが異なるため、代官山駅周辺や特定のマンションそのものの価格推移ではありません。

代官山アドレスの場所には、同潤会代官山アパートがありました

同潤会代官山アパートは、1927年から1928年にかけて建てられました。

同潤会は、1923年の関東大震災後の住宅復興を背景に設立された組織です。

代官山アパートは、日本で初期の本格的な鉄筋コンクリート造集合住宅の一つでした。

敷地には複数の住宅棟だけでなく、商店、銭湯、娯楽室なども設けられていました。

住宅だけを並べるのではなく、日常生活に必要な施設も一緒に計画された集合住宅でした。

建替えの検討は1980年代から続きました

時間が経つにつれて、住戸の狭さ、建物や設備の老朽化、耐震面などが課題となりました。

1980年には再開発を考える会が発足し、1983年には再開発準備組合が設立されています。

その後、

  • 1990年12月 都市計画決定
  • 1994年 再開発組合設立認可
  • 1996年 権利変換計画認可
  • 1997年 本体工事着工
  • 2000年8月 代官山アドレス完成

と進みました。

同潤会代官山アパートから代官山アドレスへ
  1. 同潤会代官山アパート
  2. 再開発を考える会
  3. 再開発準備組合
  4. 都市計画決定
  5. 再開発組合設立認可
  6. 権利変換計画認可
  7. 本体工事着工
  8. 代官山アドレス完成

代官山アドレスでは、住宅だけでなく公園や広場も整備されました

代官山地区の再開発では、住宅を中心に、商業や業務施設を含む街区が計画されました。

あわせて、

  • オープンスペース
  • 緑化
  • 道路
  • 代官山公園の移設
  • 広場

なども整備されています。

2000年に完成した代官山アドレスには、地上36階の住宅棟のほか、商業施設、スポーツ施設、広場、公園などがあります。

駅と周辺をつなぐ歩行空間も、この再開発の中で整えられました。

旧山手通り沿いでは、建物の高さを抑えるルールがあります

旧山手通り沿いには、ヒルサイドテラスをはじめ、中低層の建物が並ぶ区間があります。

猿楽町、鉢山町、恵比寿西1丁目、南平台町の一部は、旧山手通り地区地区計画の対象になっています。

主要な区域では、建物の高さを20m以下とするルールが定められています。

渋谷区の景観計画でも、ヒルサイドテラスを含む旧山手通り沿いについて、中低層の建物と空が広く見える街並みを維持する考え方が示されています。

そのため、代官山アドレスのような高い建物がある場所と、旧山手通り沿いの中低層の街並みでは、適用されている計画やルールが異なります。

代官山から渋谷方面へ続く道路では、整備が進んでいます

代官山町・猿楽町から鶯谷町・桜丘町へ続く補助第18号線では、現在も道路整備が進んでいます。

渋谷区が整備している区間は約470mで、完成時の道路幅は15mとなる計画です。

道路を広げるだけでなく、歩行者や自転車が通りやすい空間も整備されます。

また、電線を地中へ移し、道路上の電柱を減らす整備もあわせて計画されています。

事業地は代官山町、猿楽町、鶯谷町、桜丘町で、事業期間は2029年3月31日までとされています。

渋谷駅桜丘口側の一部区間は2023年12月に開通していますが、代官山側を含む区間では現在も整備が続いています。

売却をきっかけに、代官山という街をもう一度知る

代官山駅前の代官山アドレスは、戦前からこの場所にあった同潤会代官山アパートの建替えを含む再開発によってできました。

一方、旧山手通り沿いでは、現在も中低層の街並みを保つためのルールがあります。

普段暮らしていると、駅前の大きな建物と旧山手通り沿いの街並みが、なぜこれほど違うのかまで調べる機会は、あまりないかもしれません。

マンションの売却は、これまで暮らしてきた住まいや街を離れ、新しい生活へ移る節目でもあります。

せっかくの機会なので、代官山の駅前や旧山手通りがどのように現在の形になったのかを、少し振り返ってみるのもよいのではないでしょうか。

長く暮らした街のことを改めて知ったうえで、気持ちよく次の住まいへ進んでいただければと思います。